Studio One6.6で空間オーディオを作る手順と気になる点、複数バグ注意情報も
Studio One 6.6にて空間オーディオ対応
ついにLogic以外で空間オーディオ書き出しに対応するDAWが現れたため早速制作しながら確認してみました
まずは空間オーディオの説明を簡単に
空間オーディオとはApple純正のAir Pods ProやMac本体などで擬似サラウンドを体感できるものです
Apple独自の機能によりヘッドトラッキングにも対応しており、頭の向きに応じて音場も調整されます
※視聴する際、空間オーディオ対応製品でヘッドトラッキング機能をオンにする必要あり
空間オーディオの設定
それでは実際にDAWの画面で空間オーディオの設定の仕方をみていきましょう
テンプレート項目から「サラウンドでミックス」を選択します
右側はDolby Atmosを選択
ヘッドフォーマットはLogicの空間オーディオと同じように7.1.2を選択
モニタリングフォーマットはステレオを選択
サラウンドファイルは最低48kHzとなります
上記設定したら「OK」を選択します
レンダラートラックには上記のプラグインがインサートされています
レンダラートラックの「ステレオ」をクリックすると「Apple空間オーディオ」を選択できるようになります
ここで「Apple空間オーディオ」を選択すれば準備完了です
(今の所Logicのように利用するApple空間オーディオデバイス毎の空間オーディオエンコーダはないようです)
上記の通りレンダラートラックにはラウドネス値が表示され続けています
この機能は便利ですね
サラウンドパンナーは上記のようになっています
矢印を動かすことで前後や左右の広がりを調整できます
楽曲の書き出しは「空間オーディオをエンスポート」を選びます
その他のミックスダウンフォーマットで「Apple空間オーディオ」を選択します
これで空間オーディオ周りの制作の仕方から書き出しまでの説明は完了です
気になる点
センドしようとすると100パーセント(0dB)オンでセンドされるのはちょっとつらいですね()
Logicのように♾️かCubaseのようにオフで立ち上がってほしいところ
アレンジウィンドウのトラックをクリックしたとき、コンソールウィンドウのトラックも同期して同じものが選択されるとよいのですが独立してしまっています
さらにはトラックネームも連動しないという…
そのかわり上記のようにコンソール画面左にチャンネル一覧が表示できるのですがかなり場所をとります
コンソールウィンドウの表示はFキーを使う仕様となっておりフルキーボードが必要となります
上記のように相変わらず複雑な設計になっていました
上記画面の入力コード名には演奏しているコード名称が表示されるのですがかなりでたらめなコード名表示となっています
初心者ならほんとに信じてしまうのでは…
ちゃんと響きを聞いて自分で正確なコードを割り当てるようにしましょう
レベルメーターのラウドネス値が他のメーカーの値と近似値すらとりません
まだ信用できなさそうですね…
Logicで空間オーディオを作っていないとわからないのですが、サラウンドパンナーを振っても前後上下にほとんど移動しません
これはバグではないですが空間オーディオ制作者としては致命的に感じました
重大なバグ
空間オーディオ制作にあたり下記のバグを確認しました
・楽曲制作中、不特定のトラックのフェーダー値が無視されて爆音で鳴り出す(フェーダーがかってに0dBに戻っているような??)
解決方法→ 一旦停止し、問題の起きたトラックをクリックする
・楽曲制作中のミックスバランスとは違うバランスで空間オーディオ書き出しされてしまう
解決方法→ なし
ハイブーストやゲインブーストなどが起きている様子
・楽曲制作中にプチノイズが発生、または連続して細切れのような音が再生される
解決方法→ もう一度再生ボタンを押し直す(後半はこれでも乗り切れなくなります)
バッファサイズが小さい時のノイズやCPUオーバーの時のようなノイズが発生していますがバッファサイズを大きくしても発生します
・レンダラートラックに表示されるサラウンドヘッドがよく割れる
解決方法→全体の音量を落とす
全体の音量を落としてヘッド割れしないようにするとラウドネスが-18dB出せなくなったりします
ヘッド割れしないようにして書き出しても上述の通り音量がブーストされてしまうためせっかくミックスで調整しても意味がないようです
・書き出した空間オーディオファイルを再生するとプチノイズが乗る
解決方法→ない?
まとめ
現状6.6での空間オーディオ制作は無理がありました
書き出し後の波形の形みるだけでも絶望的な書き出しをしていることがわかります…
バージョンアップで解決することを望みます
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