Studio One Pro7海外で続く大炎上理由 価格問題と他DAWとの性能差、今後陥る流れ
Studio One Pro7登場
24年10月10日に日本にて発表されたStudio One Pro 7
6.6からメジャーアップデートとなる今回の目玉は下記
・統合されたランチャーで新たなレコーディング、アレンジ、プロダクションを!インストゥルメントとオーディオ・ループ、サンプル用の全く新しい完全統合のランチャー
・Spliceの豊富なサンプル・ライブラリにブラウザーから直接アクセス(Splice連携機能なのでSSONE単独の機能ではない)
・AIベースのステム分割
・グローバルトランスポーズと高度なテンポ検出
・Impact用の新しいインプレース・エディターでは、Impactの編集ウィンドウを開かず、全てのインストゥルメント・パラメーター(パッド、パッドとサンプル・エディターのコントロール)へのフルアクセス
・CV Instrumentを使用することで、ハードウェア・シンセサイザーやモジュラー・シンセサイザーから直接インストゥルメントをコントロール
・Ableton Link対応
・新バーチャル・インストゥルメントDeep Flight Oneでサウンドスケープ、雰囲気重視のテクスチャ、アンビエント音色強化
海外の公式Youtubeで大荒れの理由
海外にて発表された動画に批難コメントの嵐が😳
そして昨日公開された下記の公式動画のコメントも大荒れ
なにが荒れているのかというと?
まず第一に価格設定
日本価格では
Studio One Pro 7 28000円
Studio One Pro 7 クロスグレード、アップグレード、アカデミック 21000円
Studio One Pro サブスク 6ヶ月14000円 12ヶ月26000円
となっています
日本国内サイトではこのようにしか表記していませんが海外公式サイトでは?
Perpetual software license or license upgrade with one (1) year of new feature releases included.
(永久ソフトウェアライセンスまたはライセンスのアップグレードには、1年間の新機能リリースが含まれています。)
サブスク以外での永久ソフトウェアライセンス/アップグレード購入の場合、購入日から1年間のアップグレードが適応されるというもの
今回7発売と同時に発表されたのでメジャーアップグレード代金に見えている可能性がありますが、実際は今後メジャーアップグレード、マイナーアップグレード問わず年間US$149.99 – US$199.99支払ってくださいねという意味なのです
今までのStudio Oneはメジャーアップグレード時にのみアップグレード代金が発生する形
価格については年に何度か30-50パーセントオフにて新規Professional購入28000円、クロスグレード21000円でした
今回の価格設定で常時半額セールとなったように見え、新規でPro購入する観点からはお値打ちに見えます(6 Professional新規購入は46800円)
今までStudio Oneは年間1回の有償アップグレードは行なっておらず、約2年に一回有償アップグレードとなっていました
そのためユーザー側から見れば半額セール時の価格=2年分という認識になります
今回の価格設定では購入日に28000円ないし21000円発生し、購入日から1年後に21000円発生することになります
すると?
新規Pro購入者
1年目28000円→2年目21000円→3年目21000円→4年目21000円… 4年間合計91000円
となることに😓
旧体制では
1年目半額購入約24000円→2年目無料→3年目21000円→4年目無料 4年間合計約45000円
この価格の流れに対して海外ユーザーがノーを叩きつけたという状況なのです
現在国内で購入できる公式サイトが10%オフクーポンを発券していますが、
秋にはPreSounus公式販売サイトが立ち上がるようなので日本国内代理店がどうなるのかは不明に…
厳しくも事実な意見たち
海外ユーザーの意見をみていくと?(Mac標準翻訳機能にてご紹介)
スタジオワンプロが出て以来、ずっと使っています。私はすべてのアップグレードにお金を払いましたが、まったく新しい人が199.00ドルで購入できるのに、アップグレードのために149.00ドルを支払わなければならないのは間違っているようです。
バージョン 7 へのアップグレードを購入し、Splice 統合にはソフトウェアが付属していますが、ロイヤリティフリーのサンプル ライブラリと Splice エコシステムは無料ではないことに気づきました。これは、月額料金または年会費に結びつける別のサブスクリプション ベースのプラットフォームのようです。だから、ありがとう、でも結構です。正直に言うと、これは本当に公平ではないようです。
これはクールですが、ネイティブブラウザも修正できることを願っています。 2024年、そしてまだ一度に1つのキーワードしかサポートしていません…「120 bpm 80sドラムループ」を検索したいですか?ブラウザがまだ壊れているため、これらのキーワードに一致するファイルがあっても何も見つかりません。
スタジオワンプロ(SOP)バージョンからSOP 7へのアップグレードは、SOP所有者がスタジオワンアーティスト所有者よりも良く扱われていないため、実際の価格よりも低くする必要があります。つまり、すでに行われた投資の違いは認識されておらず、適切に評価されていません。
私は約1年前に399でpro 6ライセンスを購入しましたが、すぐに新しいユーザーは199でpro 7を購入できます….そして…誰かがS6アーティストにはるかに安く支払った場合、既存のpro 6ユーザーと同じ価格でPro 7にアップグレードできますか?プレソヌスのどの優秀なマーケタがこれを思いついたのですか?1年前にpro 6に399を支払い、現在pro 7にアップグレードするためにさらに149を支払わなければならないのに対し、新規顧客がpro 7を199で購入できるのは、どのように公平ですか?それは548対199です…正直に言うと、私はこれについてかなりショックを受けています。
それでも、アップグレード価格は私にそれらの厄介なWavesの雰囲気を与えます。私もCubaseを使用していることを嬉しく思いますし、それに固執します。DAWのアップグレードに100ドル以上を支払うつもりはありません。
私は6.0からs1を使用していましたが、スタジオワンのccコントロールは今でも複雑すぎることに気付きました。 Cubaseのcc64やその他のものをすばやく簡単に見つけることができますが、本当に必要なcc64を選択するには、s1で長い間探さなければなりません。ただ速く、CPU、CCコントロール…すべて。ドー戦争では、速い方が勝ちます
まともなアップデートですが、ほとんどが他のdawsがすでに持っている機能であり、FL、Ableton、Reasonのサンプラーにはるかに遅れているサンプルワンのアップデートはありません。チョッピングを簡単かつ直感的にし、ワークフローと時間の延長と簡単に統合する、認定された新しい獣のサンプラーが必要です。また、FLのようなピアノロールのアップデートも使用できます。
実はVer6時点での問題が解決されていない
Studio Oneの新機能はLogicの最新機能の後追いが多く、Logicの全体的な機能に追いついていません
オーディオ部分において、メーター類の挙動が正しくない、空間オーディオ書き出しがめちゃくちゃになるなど…
詳しくはこちらのV6記事をご覧ください
海外ユーザーが指摘している通りサンプラー機能は現代的と言えず、MIDI関係(ccコントロールのお話)は絶望的
MIDIについては既知の問題がV7で対応されたと告知されていないため修正されていない様子
MIDIの何が問題なのかというと?
Studio OneのMIDI標準分解能が128段階を達成しておらず、間引いて情報録音、送信していることが判明
↓
さまざまなユーザーによって問題視されたためか他のDAWよりも高解像度と公式WEBにて謳い文句にしていた文章の削除、MIDIの%表記を128段階表記できるように修正
※表記修正されただけで事実上いままでは100段階以下であり高解像度でないことを認めた
ちなみにピッチベンドは16384段階が標準なのにStudio Oneはまったくそこに達成していません…
今や主要DAWはMIDI2.0に対応し、128段階から「65536段階」となっています
ソフトシンセやハードシンセを使う人にとってこれは悲劇的なものです😭
今後陥る流れ
MIDI2.0にも対応、サンプラー機能強化など世の中が求める機能を追加しているCubaseですら価格面とバグの多さ、度重なるレイアウト変更や設計思想変更(大元はクラブミュージック制作→ヤマハによりバンド用+ヤマハ機器使用用途に改変→V13で初期Cubase思想へ戻そうとしている)で嫌煙されてしまいました
現在は最新版のアップデート価格を¥13,200(年間アプデ代)にしており、ここから2024年はここから半額セールも行いました
Cubaseと対立していたSonarも同様にアプデ毎に方向性がまとまらず機能が散らかり、さらにはオーディオドライバの不安定さ、DAWの不安定さを修正しきれず開発終了してしまいました
ProToolsの永続版が今回のStudio One Pro 7に近く、更新1年プラン購入となっており、プラン切れのバージョンで止まるというもの
ProToolsはかつて、プランが切れた場合更新できず再度新規購入し直しとしていた時期、プラン切れした場合は高め設定の再加入プランの購入が必要としていた時期があります
どちらもユーザー不評となり現在はありませんが、新規ProToolsユーザーが減ったのはいうまでもありません
ProToolsがそれでも長年続いている理由は商業スタジオ専用に設計されたDAWであり、それらスタジオがWord、Excelのように必須アプリとして定期購入しつづけているからと言えます
まとめ
日本より好景気と思われる海外からも高いと言われてしまった価格設定
物価高とはいえ、DAWに適応すべき金額ではないという評価に至っています
Studio Oneは今後どうするべきでしょうか?
やはり現時点でのユーザー不満を払拭するには既存ユーザーの価格設定変更しかなさそうです
クーポン配ればよいかというと違うような?
こういった状況はすぐにも対応しないと、他DAWに新規ユーザーが流れてしまい開発終了へと加速する可能性があります
早ければ今年Windows版Sonarが復活するという情報もあるため、音楽制作のメインツールとなるDAW選びは慎重にするべきでしょう