RD-2000 重複ノート問題完全解決編

RD-2000という2010年代における珍しいモンスター級名機について再度ご紹介

DTMにおけるグランドピアノのようなタッチを誇る機種は意外と少なく特に次世代のベロシティになるであろうハイレゾベロシティに対応した機種は現状RD-2000のみです。

※ハイレゾベロシティとは正式名称High Resolution Velocityといい、通常のベロシティ128段階に#CC88を扱い128X128=16384段階の音量変化を起こせるようになる規格

現時点で、ハイレゾを吐き出せる鍵盤はこのRD-2000とカシオの鍵盤のみ、さらに内部音源がハイレゾに対応しているという点ではRD-2000一択となります。

また、鍵盤のタッチは極上級でこの機種と比較できるのはKAWAI VPC1しかありません。
まさにキーボード界の頂点を極める鍵盤なのです。

Roland RD2000↑

KAWAI VPC1↓

RD-2000におけるノート重複の原因を探る

さて、ようやくタイトル内容に入るわけですが、このRD-2000で演奏した情報をUSBを使ってDAWに送るとノートが重複して入力
されてしまうのです。
このノート重複のことは別名ダブルノート、マルチプルノートオンなどとも呼ばれています。

下記の方法で何が重複ノートの原因か探りましたがどれでも解決しませんでした。

他のDAWでも起きるのか
起きます
USB HUBを介さないで直接PC接続でも起きるのか
起きます
OSおよびDAWの再インストールでも起きるのか
起きます
MIDI-OXでも重複が確認されるのか
http://www.midiox.com
上記のサイトにあるMIDI-OXはWin/Mac対応のスタンドアローンでポート別にMIDIデータの受信内容をイベントリスト表示してくれるフリーソフトです。こちらを使ってもやはりノート重複が確認されました。

最後のMIDI-OXを確認したことでやはりRD-2000から直接ダブルノートが送信されていることが判明しました。
Local On Offのどちらでも重複します。

前回の結論 Venderモードが原因

そこでふと気がついたのが最近のRoland製品にあるvenderモードとgenericモード。
genericモードはOSの標準ドライバで動くモード。
venderモードはRolandが提供しているドライバを入れた場合、その機種固有な機能を使えるようになるモード。
RD-2000の場合だとオーディオインターフェィス機能がついていますのでこれを動かすならvenderモードになります。

ジェネリックモードで電源を入れ直してMIDI-OXで確認してみるとノート重複しなくなったのです!

と前回記事に書いたのですが、相変わらずその後もうまくいったりいかなかったり。

ところがふと気づいたんですね。
RD-2000ってレイヤーモードみたいなのあるよね?

レイヤー…!?


レイヤーとは?

シンセにおけるレイヤー機能とは一般的に一音演奏したときにそのシンセに入っている別の音色を同時に鳴らすことができる機能

そうなんです…レイヤー(ZONE)のせいでダブルノートになっていたんです()
しかもRDはパネル上から簡単にレイヤーのオンオフができるものだからうっかり触った状態でデフォルトプログラムを保存していたんでしょうね..

1番と5番のZONEがオンになっておりどちらも弾いた時にCh1を吐き出す設定になっていた

これを下記のようにS1のみの緑ボタン点灯にすると?

S1のみが送信される設定

無事解決しました…()


ZONEでMIDIチャンネルが被っていた

ということでほぼ原因はレイヤー(ZONE)です。

S1からS8を見た時S1のみに緑色のLEDがついている状態ならチャンネルが被っていても送信されないので問題なくMIDIマスターキーボードとして扱うことができます。

RD-2000はマスターキーボード能力が高く、スライダー、ノブが非常に扱いやすいんですよね。その設定を組み込んで保存した時におそらくZONE5がオンになったまま保存していたんだと思います。

もし、RD-2000で重複ノート(ダブルノート)現象が起きた時はレイヤー機能(ZONE)をチェックしてみてください!
他のハードシンセでもこれは同じことが言えるので気をつけて⚠️

以上、RD-2000におけるノート重複問題完全な解決でした!

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