無料DAWのLUNA2.0で一曲作ってみた結果LUNAの良い点問題点バグなどまとめ
LUNA2.0とは
UNIVERSAL AUDIOというコンプレッサーで有名なメーカーが作ったDAW
それがLUNAです
このメーカー、UADというDSPエフェクトを作り出しその後オーディオインターフェイスとしても有名になっていきました
このUADシステムを使わせるためのDAWといっても過言ではないのがLUNA2.0です
LUNA2.0のトラック追加は独特
さて、早速LUNA2.0の特徴を見ていきましょう
AUDIOトラックやインストゥメントトラックの追加は下記画面左側で行います
⌘シフトNでも作れますが、結果的には下記画面左側に追加されるのみで、すぐにアレンジウィンドウにトラックが追加されるわけではありません

トラックの作成は1つからでも複数でも可能で一旦左側で設定してからTRACKクリエイトすることで画面右側アレンジウィンドウに追加されます
上記の通り無料版でも他社製AU音源が認識されます
LUNA2.0単体ではShapeというソフトシンセがひとつ、Oxide Tape Extension(VUとサチュ付き)というエフェクトが一つのみです
音色はShape
Shapeは4レイヤー機能のついたソフトシンセです
Xpand!と似た動作となり、質感はDUNEなどと似ておりダーク系です
それなりにリアリティのある音色かつ、音色数も一通りあるので初DTMとしてありです
このシンセはおそらくPCM系でアナログシンセサイザー機能はありません

実際の質感については下記LUNA2.0のみで作られた曲をお聴きください
LUNA2.0ではこのソフトシンセひとつしかないため、他社製AUソフトシンセの追加が必要です
ピアノロールについて
ピアノロールは独立したウィンドウがなく、画面分割して下からスライド表示させることもできません
少し前のProToolsのようにトラックにピアノロールが表示される形式のみです
また、スコア機能はありません

エディットは意外に簡単で「E」を押すと画面いっぱいにピアノロールが表示され、もういちど「E」を押すとトラックの高さ、幅が元に戻ります
「R」と「T」で横幅の伸縮ができ、高さについてはピアノロールの鍵盤表示部分の上にマウスをもってきてスクロールホイールでスクロールさせる形式となります
クオンタイズは「⌘U」です
初期設定ではノートの移動が4分音符となっています
変更はトランスポード右端WORKFROWの3本横線アイコンをクリックして、巻き戻しボタンの下にある/16(ここが初期設定のとき1/4)を変更す形です
ノートの入力はダブルクリック、削除もノート真上でダブルクリックです
ペロシティランダマイズ機能はなさそうでした
その他レーン表示でCCやベロシティ、ベンドなど表示できます
MIDI2.0には未対応のようです
ベンドをリアルタイム入力するとクリップ始点に0が自動入力されるため便利ですが、視点をかえると不便かもしれません
イベントリストはありません
今の所あまり細かいMIDIエディットには向いていないイメージです
ミックス画面
ミックス画面は下記の通り

画面上にあるVUメーター部分が唯一無料版で使えるエフェクト
Oxide Tape Extension(VUとサチュ付き)はサチュをかけなくてもいかにもアナログ感でふくらんだような質感になります
よくいえばワンタッチエフェクト、悪く言えば勝手に音質変更されまくる系です
この部分とその下のCONSOLE部分をクリックすると別途有料プラグインが表示されます
いわゆるUAD沼のスタートラインとなります
INSERTSからがAUエフェクト部分
無料版でもサードメーカーのも使えます
MacだとAUエフェクトが使えますのでEQ、コンプ、ディレイ、リバーブなど一通りは揃います
SENDSはデフォルトがポストでPREボタンを押すことでプリセンド
ステレオトラックの場合左と右でパンを振れるのは好印象です
ミキサー部分もステレオトラックの場合PANが左右違う値をとれるので便利です
メーター類の測定エフェクトがなかったためただしくdBが表示されているのか不明ですが、CubaseやStudio Oneよりミックスしやすいです
サラウンドは扱えない様子でした

エフェクト一覧は上記の通り
検索機能もあり、カテゴリー分けやFAVO機能もあります
まとめ
無料のDAWとしてみると高機能です
MIDIはがっつり入力しない人向けですが、意外にも入力はしやすい
波形はProToolsに似せているかのようですが、波形編集はもう少しさわってみないとわからない点があるため保留
ミックス画面はUADエフェクトを使わずAUエフェクトを集めておけば問題ないかなと
ここまでをまとめると
ProTools、Logic、Nuendo(バグ問題あり) > LUNA2.0、Cubase(機能は多いがバグも多い)、Digital Performer(MIDI最強なので)>Studio One
といった図式になるのではと
LUNAには有料版のPRO版がありますがそれとStudio Oneが近い価格
機能的にはStudio Oneの方が多いですが、シンプルな外観と動作としてはLUNAのがよいです
CubaseについてはStudio Oneよりさらに機能豊富なので比較しにくいですが、Cubaseよりミックスしやすいのは間違いありません
初DAWとしては英語表記しかできず、トラック名も英語のみとなるなどありますがおすすめできものとなります
むしろおすすめというより初DAWでここまで高機能なものがいるのか謎です
プラグインは自前で揃えましょう
また、このアプリは無料ですがiLokアカウントが必要となります
iLokキー認証とコンピュータ認証(3台まで)のどちらかを選べます
最後にバグがありました
AUエフェクト使用時特定のバラメータを操作すると100パーセントクラッシュします
その他怪しい動作もありましたが、それらはDAW再起動することで回避できました
UAがMacに常駐したりAI機能があるからか画面収録を勝手にオンにしようとしてmacOSに警告されるという怪しげな動作もあります
売りのひとつであるトラック分析するAI機能は全然便利ではなかったです
