Cubase Pro 15レビュー 新機能を積極的に使った楽曲を完成させてチェックしてみた
Cubase Pro 15の機能のみで一曲作ってみた
Cubase Pro 15で早速一曲作ってみてのレビューとなります
新機能や新音源、新プラグインを意識して作りました
Cubase 15 Proのみを使って作った曲は⬇️
レビュー
まず衝撃なのがプロジェクトの作成
左の「プロジェクト」を選択しそのそばにある「+空白のプロジェクト」を選択するのですが、この手順だと作成場所にcprやAudioフォルダが生成されてしまいます
なぜプロジェクトフォルダの作成になっていないのか…
Cubaseを使う場合、必ず曲のフォルダを作成してそのフォルダにファイルとしてcprを保存してください
違う曲を作る場合は新たにフォルダを作成する必要があります
アップデートでどんどんわかりにくくなるのがCubaseの悪いところですね…

プロジェクトファイルを開くと?
下記のウィンドウサイズがHD画面に表示されるという謎
どう考えてもウィンドウサイズがおかしく、ウィンドウをドラッグしないと見渡せません
バグと思われますがなかなかひどい
15でmacOSネイティブ対応となった全画面表示にすることでなんとか制作続行できました

ヤマハのボーカロイド技術を使って作られた新プラグイン「OMNIVOCAL」は下記のように初回使用時チェックボックスが

Terms of UseとPrivacy Policyにはレ点を
ほかの二箇所はレ点なしがおすすめです
データシェアリングは特にレ点を入れないことをおすすめします
メロディの入力はMIDIキーボードやステップ入力
MIDIキーボードでの入力時の音はSINE波
入力がおわるとAhで歌います
歌詞の入力は日本語もOK
ほぼボーカロイド通りでピアノロール上部の「テキスト」という項目にてノートを選んだあと歌詞を入力していきます

ボーカロイドのように1文字入力したら次のノートの文字入力へ進まないのは使いにくいですが、DAWにボーカロイド機能が統合されているような感覚は良いですね
今回のバージョンアップはすべてこの機能のためだけにといっても過言ではないと思います
GROOVE AGENT SE6は最初音色が読み込まれずまたバグかなと思いましたが、Kitの切り替えボタン「< >」を押したらライブラリが更新されて問題なく使えるようになりました

新音色は思ったほど増えずそこまで良い品質でもなく
このシンセのパターンエディット部分がCubaseの編集機能に直搭載されたのですが、特に使う機能でもないので今回の制作ではオミットしました
この機能やスプリットはLogicの後追い感がすごいですね
エフェクトはコンプレッサーの派生系UltraShaperとピッチシフト系Pitch Shifterが追加
UltraShaperはわざとらしい音質感が気になりました
すべてのトラックにかけようとは思えず、通常のコンプレッサーの方が活躍しています
が、あいかわらずコンプレッサーにDry/Wet値があるのは慣れません
Pitch Shifterはクリエイティブ
STというボタンを外すとセント単位で調整できます
これを使うことにより OMNIVOCALの被せが生成できます

Writing Room Synthsはデモ曲のドラム以外の音色すべてに使用
新音色はHALION SONIC SEに入っています
なんというか、今この音色?? というスタンダードな音色が追加されただけという…
Songstarter Packsはループ素材
主にHouse、Future Trip(hiphop)が増えた形
Houseの復権はびっくりです
制作時の使い勝手
とにかく情報量が多い
左にも右にも下からも
ボタンも多くごちゃごちゃ感は直らず
LogicのようにMacBookでも行けちゃうようなレイアウトと使い勝手感はありません
どちらかというとウルトラワイドディスプレイを用意してがっつり作り込む感じがCubase
波形の伸縮もまだタイムシフトツールの持ち替えが必要だったりと直感性の進化はなし
編集ウィンドウとピアノロールは総じて14と変わり映えしていません
ミックスウィンドウも情報量が多い割には無駄なレイアウトとなっており見にくいです
良いミックスウィンドウについてはLUNA2.0無料版を試してみてもらうとわかりやすいと思います
ラウドネスは標準プラグインだとまだ怪しい気配が…

エフェクトについては悪くありませんが無駄にダイナミクス系が多かったり
似たり寄ったりなエフェクトより種類違いを搭載してほしいところ
まとめ
15のすごいところはOMNIVOCALと歌詞エディット
ほぼボーカロイドがDAW統合された形です
それ以外の面においては14とほぼ変わらず
PicthShifterは嬉しいですがここにあげたものに興味がなければ14のままで良いです
ボーカル生成機能付きと考えるとお値段以上の価値があるアップデート
ボーカル生成機能に価値を見出せないなら微妙です
好きな歌声を導入したい人にとっては相変わらずボーカロイドやsynthesizerVのが良いというところです
